表現のアイデアはひとつで終わらせないで!
表現のアイデアを考えていると、『これがいい!』と思うと、どうしてもそのアイデアに固執して、他に考えが及ばない時があります。
ここで拘らないと、出来上がりは期待できません。
例えば、『明るい性格の人が、恋人を亡くして哀しむ』としてみましょう。
この題材を考える時、『哀しむ』という表現から考えていくのですが、大きく三つのポイントから考えてみましょう。
※実際の演技に関しては、状況や亡くなった相手との関係性など、
その設定によって表現方法は変わってきますが、ここでは、
『3種類以上のアイデア』についての考え方を知っていただく
ことを中心に記していきます。
Point_1:哀しむ
Point_2:明るい性格の人が哀しむ
Point_3:恋人を亡くして哀しむ
まずPoint_1:『哀しむ』を『泣く』という表現から考えてみます。
- 涙を流して泣く
- 涙をこらえて唇をかみしめて心で泣く
- 大声を張り上げて大泣きをする
など、題材から想像できる可能な限りの泣き方を想定します。
ここで、泣き方を決めずに、次のポイントに進んでください。
次にPoint_2:『明るい性格の人が哀しむ』で明るい人の泣き方の表現を考えてみます。
- 思い出に浸りながら、笑顔で泣く
- 戸惑いを隠せず、極端に落ち込んで泣く
- 思いからくる言葉をかけ続けながら泣く
など、ここでも『明るい性格』から想像できる可能な限りの泣き方を想定してください。
ここも、泣き方を決めずに、次のポイントに進んでください。
次のPoint_3:『恋人を亡くして哀しむ』で恋人への想いを考えながら泣き方の表現を考えてみます。
- しがみついて泣く
- ほほに手をあてながら泣く
- 見つめながら泣く
など、『恋人への想い』から想像できる可能な限りの泣き方を想定してください。
そして、以上の3つのポイントで、どの表現が、観ている人、聴いている人に一番響くかを考えながらつないでいきます。
このように、いくつかのアイデアを想定して、自分のキャラクターに合った表現を考えることで、より心に響く表現をすることができるのです。
ちなみに、つなぎ合わせる時に、さらにより良い表現になるように工夫してください。
最後に、参考としてつないだ表現を記します。
恋人を見つめながら、涙をこらえて唇をかみしめて、思い出に浸りながら笑顔で語り掛ける。返答がないことに耐え切れず、涙があふれだし、ほほに手をあて、冷たくなった恋人を感じて、失った哀しみを吐き出すように大声で泣く。
いかがでしょうか?上記は参考例ですので、みなさまも答えを急がず、じっくりと表現考えてみてください。きっとあなただけの素敵な表現ができると思います。
『表現には3種類以上のアイデアを!』を実践してみてくださいね(^▽^)/
みんさん、ファイトです!!!!!