『フレージング』『アーティキュレーション』そして『エンファシス』!
ここ3回の記事は、用語解説になってしまいましたが、今回は『エンファシス』について記したいと思います。
『エンファシス』とは・・・
重要な部分を引き立てて表現することです。
ここでも『外郎売り(ういろううり)』を使ってご説明します。
『アーティキュレーション』で使用した部分を使います。
<第一段落>
拙者親方と申すは、お立会の中に
御存じのお方もござりましょうが
お江戸を発たって二十里上方
相州小田原一色町をお過ぎなされて
青物町を登りへおいでなさるれば
欄干橋虎屋藤衛門、只今は剃髪致して、
円斉と名のりまする。
上記の中で、重要な部分は、『ういろう』の信頼性を伝えるために『どこの』『誰か』を明確にするところになります。
つまり(緑字で記した部分)参考例として・・・
拙者親方と申すは、お立会の中に
御存じのお方もござりましょうが
お江戸を発たって二十里上方
相州小田原一色町をお過ぎなされて
青物町を登りへおいでなさるれば
欄干橋虎屋藤衛門、只今は剃髪致して、
円斉と名のりまする。
ということになるでしょう。
緑字の太さ、大きさによって『エンファシス』の度合いを調整します。
声の大きさ、テンポを変えてみたり、
粒立てていってみたり、
大きな字の部分は、手前で間をあけて、
注目させてゆっくりとハッキリ言ったりと
いった感じで行います。
『フレージング』『アーティキュレーション』『エンファシス』を組み合わせると・・・
[拙者][親方]と[申す]は/[お立会]の[中]に
[御存じ]の[お方]も[ござり]ましょうが/
[お江戸]を発たって[二十里][上方]
[相州][小田原][一色町]を[お過ぎ]なされて
[青物町]を[登り]へ[おいで]なさるれば/
[欄干橋][虎屋][藤衛門] [只今]は[剃髪]致して/
[円斉]と[名のり]まする。
ちょっとわかりずらいかもしれませんが、こんな感じになります。
上記は、参考例です。試して、自分なりの表現を考えてみてください。
原稿(セリフやコメント)を手にしたら、
★『表現プラン(演技プラン)』立て方!★の中の・・・
その③の部分で、自分なりのわかる印(ペンでの色分けや、丸や四角で囲むなど、 『フレージング』『アーティキュレーション』『エンファシス』がわかるようにチェックを入れてみてください。
もちろん、表現していく上で、一度決めたプランに対して、練習していく上で、より良くしていく変更はOKです。
やることは多いですが、手を加えてあげればあげるほど、表現は深みのある説得力のあるものになります。
為せば成る!みなさん、ファイトです!!!!!